第7回人間情報学会講演会 【講演3】


【講演者】
今井 絵美子 氏(神戸大学大学院 保健学研究科)

【タイトル】
『 脳と音声コミュニケーション 』

【概要】
人はコミュニケーションを図るとき、「ことば」を一つの手段として使う。 この「ことば」という概念には、単語や文といった記号性のものと、拍やアクセント、イントネーション といった韻律的特徴(プロソディ)とが含まれ、実際にコミュニケーションをとる時は「ことば」の 80%強をプロソディが占めるといわれる。 日本の三大死因の一つである脳血管障害によって脳を損傷すると、プロソディが障害されることがある。 プロソディは語義や文法、発言の種類を暗示する言語学的機能のみならず、感情状態に関する情報を 運ぶ感情的機能をも有するため、障害されると患者は多大な社会的不利を被ることとなる。 また、脳血管疾患による後遺症だけでなく、ストレス状況下において平板な話し方になったり、 言葉につまったり、というようにプロソディが損なわれることも経験的に知られている。 プロソディ産生に係る神経機構と情動系を司るそれとは、共通する部分があることが示唆されている。 情動系活性化の基盤となる、モノアミン神経系の活動度を高めることで、プロソディの改善が見込める可能性がある。 この一連の活動を脳波計測および末梢の生体反応計測によってモデリングする研究に携わっているので、 その経過と今後の展開について紹介する。

【資料】
talk3


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