第7回 人間情報学会講演会 ポスターセッション プログラム


  第7回人間情報学会講演会ポスターセッション
   ○日 時:平成23年6月15日(水) 11:00-13:00
   ○会 場:東京大学 新2号館3階 電気系会議室2・3にて
1. HOG特徴量と差分ステレオによる複数識別器を用いた人物検出
    有江 誠(中央大学/JST CREST),
    星川 佑磨(中央大学/JST CREST),
    生形 徹(中央大学/JST CREST),
    寺林 賢司(中央大学/JST CREST),
    梅田 和昇(中央大学/JST CREST),
    モロアレッサンドロ(トリエステ大学/JST CREST)

    概要:
     監視カメラからの人流計測のために、カメラ画像から自動的に人物を検
     出することが重要である。そこで、我々は前景領域のみに距離計測を限
     定する差分ステレオを提案している。本研究では、差分ステレオに人物
     の大まかな形を表現することが可能なHOG特徴量を用いた人物検出手
     法を提案する。そして、人物検出の精度評価実験を行い、提案手法の有
     効性を検証する。
2. 自発脳波・核心温・代謝率モニタリングによるモノアミン神経活動の日内変動評価
    今井 絵美子(神戸大学),
    片桐 祥雅(独立行政法人情報通信研究機構),
    川又 敏男(神戸大学)

    概要:
     基幹脳にあるモノアミン神経系は中枢にある他の神経を神経伝達物質
     (ドーパミン、ノルアドレナリン)により活性化し、生命維持の中心的
     役割を担う。本研究では、このようなモノアミン神経活動の最適計測法
     を確立するため、自発脳波および生命活動度と相関する核心温および代
     謝率の日内変動を測定し、安定的に計測できる時間帯および条件を明ら
     かにしたので報告する。
3. アンビエント環境における経験型強化学習を用いたインタラクティブデバイスの制御
    中瀬 絢哉,
    森山 甲一,
    清川 清,
    沼尾 正行,
    栗原 聡(大阪大学)

    概要:
     実環境に設置されるセンサーネットワークとインタラクション機器群に
     て、人の行動を知覚し適切なインタラクションを能動的に行うアンビエ
     ント情報基盤を構築するに際し、各個人に適応したインタラクション機
     器操作系列を経験強化型強化学習法にて獲得する枠組みを提案するとと
     もに、その有効性を検証する。
4. 積極性評価尺度の平行系列信頼性と内部一貫性の検討
    東山 明子(畿央大学),
    高橋 裕子(奈良女子大学),
    丹羽 劭昭(奈良女子大学)

    概要:
     YG検査,POMS,STAIの設問文を基に160問から成る質問肢を作成し
     「その通りだ」から「全く違う」までの5件法で一般大学生から回答を
     求めた。190名のデータから因子分析を用いて7因子を抽出し、各因子
     を仮に「積極性と安定の因子」「自信と能力の因子」「他人志向と明る
     さの因子」「頑張り因子」「やる気因子」「とらわれない因子」「肯定
     的認知因子」とした。さらに因子毎に5項目の設問を作成し、35問から
     成る積極性評価尺度票を作成した。各因子から1問ずつ順に35問まで並
     べた尺度票と、逆に35問から1問目までを並べた2種類の尺度票を作成
     し、111名の大学生に同時に2種類の尺度票への回答を求めた。平行系
     列信頼性の検討の結果、35問中10問には有意差がみられ、設問の並べ
     方による回答への影響が示唆された。しかしクロンバックのα係数はと
     もに0.939,0.949と高く、設問順にかかわらず内部一貫性が高いこと
     が認められた。
5. ストレス度計測による禁煙効果の考察
    三浦 秀史(禁煙マラソン),
    高橋 裕子(奈良女子大学),
    東山 明子(畿央大学)

    概要:
     禁煙とメンタルヘルスは医療・保健事業に大きな課題である。禁煙がメ
     ンタルヘス対策に有効であるとの仮説のもとA自治体共催組合禁煙支援
     事業において禁煙経過別にストレス度を測定・評価した。禁煙によりス
     トレス度が改善することが観察されたので報告する。
6. きもの着装体験による積極性向上効果
    高橋 裕子(奈良女子大学),
    東山 明子(畿央大学)

    概要:
     大学生17名を対象に「和の文化を理解する」の授業の一環としてゆか
     た着装実習を行った。対象者は全員着付け未経験であった。着装前後に
     積極性評価尺度票を用いて調査し比較した結果、着装前より後のほうが
     「積極性と安定」「自信と能力」「頑張り」「やる気」が有意に増加
     し、積極性評価尺度の合計点も有意に増加した。今後はセンサー装着に
     よる生理学的指標の解析等を用いて客観的評価を加えたい。
7. 東大柏キャンパスへのカーシェアリング導入実験:第3報 長期データによる事業性の検討
    朱 旭初,
    保坂 寛(東京大学)

    概要:
     前報で提案した手法を大量データに適用し、東大柏キャンパスにおけるカーシェアの事業性を検討した。予約システムに蓄積された、東大と筑波大の1年間の予約時間と移動距離の分布を比較し、無料化による無駄時間を抽出し、有料化時の 実利用時間を推定した。
8. 順応誘発盲におけるfMRI応答
    高橋俊昌(慶應義塾大学),       
    天野 薫(東京大学),         
    本吉 勇(NTT コミュニケーション科学基礎研究所),       
    染谷芳明(慶應義塾大学),    
    本多 敏(慶應義塾大学)

    概要:
     本研究では,順応誘発盲(Adaptation induced blindness)という錯
     視を 利用して,単独で提示される視覚刺激に対する意識下のfMRI応答
     の分析を行った.結果としてhMT+での活動と視覚意識との相関が確認
     された.
9. あがり症治療を目的とした自律神経活動の評価指標の開発
    吉田 たかよし(東京理科大学),
    地村 未知弘(株式会社インフォマティクス),
    駒澤 真人(株式会社インフォマティクス),
    板生 研一(WINフロンティア株式会社)

    概要:
     あがり症(過緊張)の治療には、緊張状態を示す自律神経活動を表示し
     フィードバック療法を施行することが有効であると期待されている。だ
     が、緊張度の評価として一般的に用いられている心拍変動スペクトル解
     析では、呼吸運動の周期により数値が大きく変動するため、発表時や演
     説時の緊張度の指標としては不適切であることを実験で示した。さら
     に、心拍変動スペクトル解析に代え、呼吸性不整脈を表す考えられる
     RRI(心電図RR間隔)のゆらぎの振幅に着目し、これが緊張度克服の
     新たな指標になりうることを示した。
10.頸動脈冷却による脳機能への生理的効果の検討
    吉田 たかよし(東京理科大学),
    川原 靖弘(放送大学),
    橘高 薫(株式会社サンエス),
    鈴木 康司(三機工業株式会社),
    池田 幹(松田医科工業株式会社),
    小久保 明(松田医科工業株式会社)

    概要:
     電力需給の危機により無尽蔵なエアコンの使用が困難となっている。大
     量の電力により室内全体を冷却するエアコンに代わり、ペルチェ素子を
     利用した省電力の頚部冷却装置(ネッククーラー)を用いて人体を冷却
     すれば、大幅な電力削減が期待できる。これを導入するための基礎とな
     る頸動脈冷却による脳機能への生理的効果を検討した。
11.人間のマルチモーダル感覚情報処理に関する脳活動の検討
    青山 敦(東京電機大学)

    概要:
     外部環境から分散的に入力される異なる複数の感覚情報を脳内で迅速に
     連合すること は、マルチモーダルな事象を知覚する上で 必要不可欠で
     ある。本研究では脳磁界計測法(MEG)を用いることで、これまで
     各々 の感覚情報処理の上位に位置付けられていた 連合処理が、低次の
     感覚野において既に開始していることを報告する。
12.写真刺激および文字刺激を用いたオブジェクト認知に関する脳活動の計測
    湯淺 健一(東京大学・慶應義塾大学),
    天野 薫(東京大学),
    青山 敦(慶應義塾大学・東京電機大学),
    武田 常廣(東京大学)

    概要:
     人はオブジェクトをカテゴリーに分類して認識する.このカテゴリー分
     けにおいて,実物を見る感覚的認知,文章として見る言語的認知,もし
     くは聴覚的認知で 共通の枠組みの存在が考えられる.カテゴリー依存
     的な脳活動部位に関する研究はfMRIで多くなされており,例えば動物
     と道具の写真を用いた研究では,視覚野の中でそれぞれ異なった部位
     がカテゴリーに強く相関して活動することが知られている.一方で,
     カテゴリー依存的な脳活動が,写真と単語など呈示方法の違いに依存
     するかどうかについてはまだ明らかになっていない.そこで本研究では
     写真と単語を使用し,それぞれによって定義されたカテゴリーに対す
     る脳活動の関係性を解析した.


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